最近鬱なタイトルばかりだな…

★ 今日の読書
「海東清 摂政王ドルゴン」井上祐美子中央公論新社

中国・清の建国に貢献したドルゴン(初代ヌルハチの子)の物語です。
中国の異民族系の王についての本って、チンギス・ハーン以外は
あまりお目にかかることがないですから、結構興味はもってました。

井上祐美子さんの小説は始めて読みましたが、文体はなかなか読み易いです。
けど、時代小説って結構何冊にも渡るものを読んでいるせいか、
1冊だけだと人物の掘り下げ方が不十分に感じちゃうんですよね。

本作でも、主人公ドルゴンとその付き人役の曹振彦以外は、
精々2代目のホンタイジ(ドルゴンの異母兄)しか印象に残らなかったです。
まぁ、本書を読む限りでは、ドルゴン自体もあまり社交的な性格では
なかったようですけど(おカタい政治家って感じですね)
だから周りの人物も魅力的に書かれてはいないのかも。

もっとも、国家運営が軌道に乗り出して文官の必要性も高まりつつあるとはいえ、
まだまだ自らの満州族の中では武を尊ぶ風潮が強いですから、
武も嗜むとはいえ文官的色彩の強いドルゴンにとっては、
生き辛かったのかも知れないですね。

この点、思い入れが持てるほど周辺の人物を生き生きと描ける
中国物作家の宮城谷昌光氏の凄さを改めて感じます。
とはいえ、今回をきっかけにして、井上祐美子さんの長編「五王戦国史」を
読んで見たくなる気分にはなりました。

あ、そういえば陳舜臣先生の「中国の歴史」の
この時代の部分をを読み返してみるのも良いかも…

★ 今日の野球 中日2−3ヤクルト

はぅ〜ここんとこ中日不調ですね、この3連戦も負け越し決定ですか。
けど今年は接戦にめっきり弱くなっちゃいましたねぇ。
優勝した2年前は、特に巨人相手に接戦に強くて、
TV見ていてハラハラしながらも、最後はスカッとする試合が多かったんですけど…

土曜日の阪神戦のサヨナラ負け、そして昨日今日の2試合…
今年は中抑えの岩瀬がもう一つ不調ですね。
巨人の1軍平均年俸1億円のニュースばかりが先行してますけど、
中日も2位なんだから、それなりの意地を見せて欲しいものですね、まったくっ。