「野村総合研究所のやる気を引き出すチーム改革」(はてな年間100冊読書クラブ 52/100)
野村総合研究所のやる気を引き出すチーム改革 (アスキー新書)
- 作者: 野村総合研究所品質監理本部
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/12/09
- メディア: 新書
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- 野村総研は、元々(現在も)「システムの会社」なのですね
読み始める前は、「野村総研」とタイトルにあったため、
「コンサルティングの事例やノウハウ」が
書かれているのかな、と思っていました。
私の会社でも、野村総研には以前
コンサルティングでお世話になったことがありましたので。
しかし、「システムの保守・運用のカイゼン実施」
についての内容でしたね。そのため、当初の期待とは
内容が少々違っていた、という感を受けてしまいました。
野村総研がシステムの保守・運用を手掛けていたとは
初めて知ったのですが(^^;)、もともと野村総研は、
野村證券からシステム部門が切り出されて
設立された会社だったそうですね。
確かに、「コンサルティング」や「新規システム開発」が
花形事業とみなされて、「システム保守・運用」は
地味な印象があるのも、無理はないという感じですね‥(^^;)
- 「改善のPDCAを、愚直に回していく」こと
そんな野村総研という会社自身の「システム保守・運用」部門に、
自社で培ったコンサルティングのノウハウ等ををつぎ込んで、
カイゼン活動を回して行った過程、がこの本の内容になりますね。
私は、システム保守・運用の業務については
あまり詳しくはないので、理解し辛かったところもありましたけど、
カイゼンのコンセプトは、ごくごく一般的な内容でしたね。
トヨタのカイゼン活動を参考にしていることもあり、
「改善のPDCAを愚直に回していく」ということが、
主な内容かと思います。
- 業務量が安定しているため、カイゼン効果も大きく
まずは、「システム保守・運用部門」は、
「花形事業」に比べてメンバーの士気が低かったため、
「やらされ感を無くして、メンバーのやる気を引き出す」
ことを図っています。そして、「保守・運用業務」を
「エンハンスメント業務」と名づけて、
「カイゼン」を意識させ、「見える化」、「情報の共有化」、
「属人化状態のスキルを共有化」といった、
今回取り上げている「システム保守・運用」に限らず、
どんな業務にも通用する「カイゼン」を実施していますね。
システムの障害については、原因を深堀りすることにより、
障害が8割削減できたそうですね。
「新規システム開発」は、仕事の増減が景気に左右されますけど、
「保守・運用」は、業務量は安定しているため、
安定した売上・利益が見込めます。
この分野でのカイゼン活動(コストダウン)は、
未来に渡って大きな効果を生みそうですね。