「おひとりさまの老後」(はてな年間100冊読書クラブ 73/100)

おひとりさまの老後

おひとりさまの老後

  • 「老後のおひとりさま」は寂しくない

最近話題になっている「おひとりさま」、
非婚・未婚のシングルが増えている現代、
注目を浴びていますね。本書は、
老後の(女性の)「おひとりさま」に、焦点をあてています。
「おひとりさま」は、周りからは寂しいかと思われていますが、
実際には色々楽しいこともある、という内容ですね。
女性は男性よりも寿命が長いこと、
そして夫婦は女性が年下であるケースが多いことから、
女性は誰もが「おひとりさま」になる可能性があります。
「おひとりさま」になっても、例えば友人を持ち、
介護の備えをしておけば、楽しいシングルライフを
送ることが出来る、という展開になっていますね。
まぁ内容的には、例えば介護と死後の葬式等については、
「おひとりさま」であれば、
思いをめぐらす必要があると思います。

  • 「未婚の女性のおひとりさま」向けの内容かと

しかし、本書の内容は、
著者が未婚の「おひとりさま」であるためなのか、
著者と同じような「未婚のおひとりさま」向けの
内容になっており、偏りがありますね。
万人の女性を対象にしたとは、言えないと思います。
例えば、男性や子供に対する冷たい物言いとか(笑)
このあたりは、ジェンダー専門の学者として、
著名になった著者ならでは、でしょうか(笑)
また、結婚や子育て生活を経験したことの
無い人ならではの内容かな、とも感じました。
夫や子供を持ち、生活が幸せだと実感している
専業主婦層の女性にとっては、
反発を覚える内容もあるかもしれませんね。
また、全体的に上から目線で書かれているような、
そんな印象も受けますね。
著者は著名な学者で、また非婚シングルですから、
お金には困っていないと思われます。
そんな状況を反映して、「どこで暮らすか」の章にある、
「田舎の小さい家なら余裕で買える」といった記載などは
少々鼻についてしまいましたね…
「友達を調達する」とかありましたけど、
著者の「友達」として、調達・利用されたくは無いですね〜(笑)