「職場で、仲間うちで 他人に軽く扱われない技法」(はてな年間100冊読書クラブ 66/100)

他人に軽く扱われない技法

他人に軽く扱われない技法

  • 重んぜられる態度と、軽んぜられる態度

先日書評を書いた「レジ待ちの行列、進むのが早いのは…」が
好評を博している?内藤誼人さんの本ですね。
全体的な内容としては、「他人から一目置かれる態度」と
「他人から軽んぜられる態度」の例をあげて、
「こんな態度を取れば、一目置かれます」と説いていますね。
内容に関しては、確かに参考になると思える箇所もありますけど、
「実力も無いのに、ハッタリをかませる」
ことを薦めているところは、少々引っかかってしまいました。
例えば、経済学の話題が出たものの、
詳しくは無い場合の対応の仕方として、
「マクロ?ミクロ?」と相手に対して逆質問をします。
そして、相手が「マクロ(orミクロ)」と答えれば、
「自分の専門はミクロ(orマクロ)、残念」
といった感じの返答で逃げる、というものですね。

  • ハッタリよりも、実力をつけることが必要では

確かに、「実力があるのに、軽く扱われてしまう」ことは
納得は出来ないですし、不条理ではあります。
「余りに謙虚すぎると、ナメられる」のは、その通りですよね。
しかし、「実力が無いから、軽く扱われてしまう」ことは
実力が無いのですから、やむを得ないのではないでしょうか。
この本では、「実力が無いのに、ハッタリをかませる」手法を
推奨しているような、印象を受けてしまいました。
これでは、ハッタリをかませた時は
軽んぜられることは無くとも、
後に実力が無いと判明した場合は、
より一層軽んぜられてしまうのではないでしょうか。
実力をつけるように、努力することが肝心だと思います。