「今日の総理」(はてな年間100冊読書クラブ 55/100)

今日の総理

今日の総理

  • 首相の動静は、全てチェック済…?

新聞に毎日掲載されている「首相動静」の記事を元に、
歴代総理大臣の仕事ぶりや個性を、分析した本ですね。
「首相動静」の連載が始まった福田赳夫総理から、
現在の鳩山由紀夫総理までの
歴代19人の総理が分析・掲載されていますね。
誰に会ったかというのは勿論、
私用でもどこで食事をし、どんな本を買ったのか
店名や本の名前まで、明らかになっていますね。
いやはや、ここまで記者が付きっ切りでは、
総理大臣にはプライベートなんて、無いようなものですね…(苦笑)
もっとも、密談等の必要もあるため(笑)、
名目上は料亭で「秘書官と食事」をしながら、
部屋を移動して別の人と会っていたりもするそうです。
政治家が料亭を愛用するのは、そんな密談にも使えるところが、
理由の一つのようですね。

  • 行動から、人間性も明らかになってしまいますね…

鳩山首相は幸夫人と行動を共にすることが多い、
麻生太郎・前首相は、ホテルのバーを愛用するなど、
お金持ちの習性が出てしまう…など、
首相の人間味が垣間見られたりするのは、面白いですね。
麻生前首相は、同じ本を2回買ってしまい、
買っただけで実は読んでいないのがバレてしまった、
なんて分析もありますね(笑)
一方で読書家だったのは大平正芳元総理、
実用本ではなく、「仏教経典」など、
本格的な書籍を購入していたようです。
また、大食漢ぶりを誇ったのは
不用意な失言がよく話題に上り
総理としての資質に疑問符があった森喜朗元総理ですね。
夜は料亭をハシゴする様子が
しっかり記録されていたりしています…(笑)

  • 危機管理は、昔は緩やかだったようです

外遊の前にはブレーンから入れ知恵をされたり、
はたまた選挙に備えて支持団体めぐりを行なったりするなど、
首相の仕事ぶりを見ると、行動一つにも
色々な目的・理由があるのだな、ということが理解出来ますね。
また、嘗ての首相は、重大事件や事故の発生時にも、
すぐに陣頭指揮にあたることがなかったりと、
首相の危機管理は、昔は緩やかだったようですね。
村山富市首相の一日」は、阪神大震災の発生の日、
地下鉄サリン事件の発生の日、いずれの日も
予定通りのスケジュールをこなしていますね。
今では考えられない、という感じですね。