「勉強ができる子の育て方」(はてな年間100冊読書クラブ 44/100)

勉強ができる子の育て方

勉強ができる子の育て方

  • 著者は、二人の娘をいずれも東大に合格させたお母さん

著者は、二人の娘をいずれも東大に合格させた、お母さんですね。
その著者が、子育てにあたって留意したことを紹介した本ですね。
本の中で著者は、「教育ママで何が悪い!」と、
ある意味開き直っていますが(笑)とはいえこの本の内容は、
いわゆる小手先の受験テクニック等の紹介ではなく、
「著者自身の、子育てに関する基本的な考え方」が主な内容ですね。
その考え方が、「7つの子育てポリシー」、「子供が伸びる5つの関わり方」
といった感じで紹介されています。
著者自ら、試行錯誤を繰り返しながら子育てを行い、
そして最終的に「東大合格」という成功を収めているだけに、
説得力を持つ内容となっていますね。
また、著者の実体験が元になっているため、
著者が子育て中に実際に使った、
絵本や参考書、知育玩具などが写真入りで紹介されています。
同じ境遇の、子育て中のお母さんにとっては、
参考になる情報のではないでしょうか。

  • 「子供が勉強を好きになる」ように仕立て上げることがポイント

著者は、「勉強しなさい」と子供を追い立てるのではなく、
また、自分の価値観を押し付けるのではなく、
「いかに子供が、自主的に勉強するように
仕向けるか」という点について、留意されたようです。
「勉強好き」も「一つの個性」であり、
「子供を勉強好きにして、自主的に勉強に取組んで貰う」ことが
ポイントのようですね。そのためには「楽しく学べること」が
必要であり、「子供に自信を持たせること」も必要とのことですね。
「勉強」を「良いイメージとして習慣づけること」、でしょうか。
確かに、「勉強」は、「知識や世界を広げる素晴らしい体験」とも
位置づけることが出来ますよね。

  • 著者のやり方が、誰にでもあてはまるかとなると…?

ただ、著者のやり方が、誰にでも応用できるかとなると、
ちょっと無理かなという感じもしています。
例えば、子供にあらゆる習い事をさせたりとか
(あらゆることを体験させ、子供の可能性を見逃さないように
することが目的であり、子供が興味を示さないものは、
早々と止めさせたりしてはいますが…)
習い事は、経済力が無いと出来ないことですし、
また子供がキャパオーバーでパンクしてしまう
可能性もありますね。
ちなみに著者は、子育て中は専業主婦であり、
子育てを中心とした家事に専念しています。
専業主婦であるからこそ、子育てに時間をかけることが出来て
成功したとも言えるかもしれないですね。
共働きの家庭では、著者の手法はあてはまらないかもしれません。
また、経済力といえば、著者はお茶の水女子大卒、
夫は東大卒の、いわゆるエリート夫婦でもあります。
「東大生の家庭の年収は高い」といったことが
最近言われていますけど、著者の例もこれにあてはまっていますね。
そこも考慮する必要がありそうです。