「決断力」(はてな年間100冊読書クラブ 33/100)

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)

  • 羽生さんの頭脳の明晰さ

嘗ては将棋界でタイトルを総なめにしたこともある棋士
羽生善治さんが書かれた本ですね。
将棋は頭を使う遊戯だなぁ、と思っていましたけど、
確かに頭を使うようですね。そして、羽生さんの頭脳の明晰なところが
この本からも、随所に窺う事が出来ました。
将棋好きな方だけではなく、広く一般の方々にお薦め出来る、
そんな内容の本に仕上がっていますね。

  • 羽生さんの直感は、7割は正しいそうです

最近はコンピュータの発達により、
定跡や前例がデータベース化されています。
ただ、将棋の世界でも、データや前例に頼り過ぎると、
自分で考えなくなって、実力は伸びないそうですね。
羽生さんは、「対戦では、定跡を離れて、
自分で考える局面に持ち込みたい」と考えているようです。
鍛錬を重ねてきた羽生さんの直感は「7割は正しい」そうですね。
なるほど、自分の直感を信じることが出来るという
自信を持って対局に臨むわけですから、
羽生さんが強いのも道理だな、という感じです。

  • 第一人者自ら、新たな道を進んで切り開いて

また、羽生さんは自ら積極的に困難に突入して
リスクを取りに行きますね。
未知の世界に踏み込んで、自力で考え、解答を捜し求めることで
自らが強くなると考えているようです。
将棋界の頂点に立つ第一人者として安住することなく、
第一人者自らが、新たな道を進んで切り開いている
イオニアになっている、という感じですね。
そこまでパワフルなら、第1人者の座に留まり続け、
他の棋士の挑戦を退け続けることが出来るのも、
無理はないかな、と思いました。
羽生さんの強さの理由が、よく理解できましたね。

  • 才能とは、継続できる情熱

そして、「考えることを楽しむ」域に達しているのも、
羽生さんの特徴かな、と思います。
普通の人間であれば、考えることはしんどい気がしてしまい、
安易な道に流れがちになってしまうところですが。
あと、「才能とは、継続できる情熱である」とありましたけど、
確かに継続出来ることも、才能の一つですよね。
新年の計として書き始める日記が一例ですけど、
情熱や気力が続かなくなって、大抵途中で飽きてしまい、
継続出来なくなってしまいますから…(笑)
ただ、「日記は途中で飽きる」とはよく聞きますけど、
ネット上のブログは、毎日更新されているブログが
多いですよね。こうしてみると、
人間って意外に継続できる動物なんだな、と思います(笑)