「日本の国立公園」 (はてな年間100冊読書クラブ 113/100)
- 作者: 加藤則芳
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2000/12/01
- メディア: 新書
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私は今年のゴールデンウィークに屋久島に行ったのですが、
その時に現地で「世界遺産に登録された地域は
島全体ではなく、非常に入り組んだ部分が登録されている」
ということを知ったりしたため、国立公園の現状に
興味を持ちました。そのため、この本を手に取ってみました。
この本は、アメリカの国立公園と日本の国立公園の比較や
国立公園への取材記録などで構成されていますね。
その中では、林野庁への批判の箇所が目につきました。
林野庁は国立公園に指定されていたとしても
管理下の国有林から積極的に木を切り出したりして、
国立公園を破壊しているとして、厳しく批判されていますね。
環境庁(現在は環境省)と林野庁はお役所同士ながら
利害は厳しく対立し、「お金を生まない」環境庁は
軽視されている、という状況だそうです。
- 環境庁のレンジャーの方は意欲的で‥
また、国立公園で働いている、環境庁のレンジャーの
方へのインタビューもありました。
少人数で色々な許認可に追われる毎日の中で、
彼らの自然保護に取り組みたいという
意気込みは、読んでいて実感出来ました。
ただ残念ながら、アメリカの国立公園の管理体制に比べると、
日本は自然保護・環境保護という点に関しては、
まだまだ遅れているなぁ、と実感させられました。
環境関係方面には、今の日本では
なかなか予算がつかないんですよね‥
「京都議定書」のお膝元の国でもあり、
もう少し力を入れても良さそうなのですが。