「送り火」(はてな年間100冊読書クラブ 32/100)

送り火

送り火

依然読んだ「ビタミンF」あたりと同じく、重松清さんの
短編小説集ですね。今回の「送り火」は、現代の生活風景に
焦点を当てた、非常にリアルな感じに仕上がっています。
私が重松清さんの著作を読む前に感じていた、
「リアルで怖い」というイメージに近かったかな、
という感じですね。若奥様の「公園デビュー」を描いた作品など、
「男性の著者がよくここまで書けるなぁ」
なんて思ってしまいました(笑)
重松さんの奥さん(‥って結婚しているかどうか知らないですけど(^^;)
の体験談を基にした著作かなぁ‥(^^;)

  • 面白くはありましたけど、個人的な好みとはちょっと違うな、と

また、ボロアパートに住む5人のおばあさんや、
「富士見地蔵」といういわゆる「都市伝説」を扱った作品は、
なるほど「怖さ」を感じさせるところがありましたね。
とはいっても、ホラーとかそういう系統の怖さではなく、
むしろ「実際にこの小説のようなことがあるかもしれない」といった
リアルチックな所に怖さを覚えた、という感じですね。
離婚寸前で別居してウィークリーマンションで一人暮らしている
サラリーマンの生活を描いた作品、もありました。
でも、やっぱこのような現実を思い起こさせるような社会小説は、
ライトノベルファンタジー小説が好きな私には、
ちょっと合わないかな〜という感じもしてしまいました。
小説を読むのは、私にとっては現実逃避の一つの手段
でもありますからね‥(^^;)