「アンナとロッテ」

アンナとロッテ [DVD]

アンナとロッテ [DVD]

  • パッケージ借り(笑)なのですが、予想以上に良かったです

先日、ビデオで借りてきた映画ですね。
本当のところは、パッケージの可愛い姉妹にひかれて
借りてしまった(笑)のですが、ちょっと涙ぐむストーリー
という感じで、予想以上に良かった映画でした‥(^^;)

  • 不憫な姉と優雅な妹、対照的な育ち‥

簡単にストーリーをまとめると、以下のような感じでしょうか。
双子の姉妹の両親が亡くなり、姉妹は別々の家庭に引き取られます。
姉(アンナ)は農家で手酷く扱われ、
妹(ロッテ)は裕福な家庭で育ちます。
妹は姉に手紙を書きますが、妹の養父母に握り潰されていて、
二人は音信不通状態が続いてしいます。
この間、姉妹ともお互いを恋焦がれる日々が続くのですが、
姉が虐待される様子と、妹の優雅な生活、
この両シーンが余りにも対照的になっていますね。
アンナの方が不憫すぎるって感じです‥
ただ、全体的にそうでしたけど、姉・妹それぞれに焦点をあてて
ストーリーが進みますが、ちょっと焦点の切り替えが
多すぎたかな、という感じもしました。
見ていて慌しさも感じてしまいましたね‥

  • 感動の再開も束の間、戦争が姉妹の仲を引き裂いて‥

握り潰されていた事実を知ったロッテは、
アンナに会いにドイツに向かいます。
二人は再会を喜び、一緒に暮らそうと約束します。
これでハッピーエンド、なら
良くあるパターンって感じがしますけど(^^;)
そうは問屋が卸さず、戦争が二人の間に影を落としてしまいますね。
アンナはドイツ、ロッテはオランダと、
戦争で敵味方に分かれた国に引き取られており、
元は血縁の姉妹とはいえ、育った環境が違うと考え方にも差が生じます。
加えてロッテの婚約者がユダヤ人、アンナの婚約者はナチスの軍人
ということもあって、ロッテはあれほど恋焦がれていたアンナを
憎むようになってしまいます‥ロッテの中では、
「恋人>>>姉」という感じになってしまいますね。
愛は血縁に優先するってところでしょうか。
ただ、別れてしまえば赤の他人になってしまう恋人よりも、
永遠に途切れることの無い血縁の絆の方が深い、
という話も聞きますね。
このシーンでは、ロッテの豹変ぶりが印象的でした。

  • 悲しいけど、それなりに納得出来るって感じカナ

その後は二人は死ぬ間際まで会う事はありませんでした。
しかし、ここまでの展開を見ていると、
個人的にはアンナのほうに同情してしまいますね‥
幼少の頃に虐待されていて、それがきっかけで
子供が出来ない体になってしまったとか‥
あと、ラストシーンで亡くなったのはアンナの方でしたし。
全体的に見れば、「幼少時に引き裂かれた姉妹が、
一度は再会したものの、戦争の影響で再び引き裂かれ、
そのまま死ぬ間際まで再会せず‥」
という感じの悲しいストーリーなのですが、
アンナもロッテも恋に生きる事が出来た
(=自分なりに精一杯生きた)故での決別という点で、
まだ救いがあるという感じもしますね。
悲しく重い展開の映画でしたけど、終わった後は
ちょっと感動を覚えてしまいました‥(^^;)