「決戦・郵政民営化」(はてな年間100冊読書クラブ 54/50)

決戦・郵政民営化

決戦・郵政民営化

  • 賛成・反対両論の急先鋒の論者が揃っていますね

道路公団民営化(そういえば今月始めに
「民営会社」が発足しましたね。)
プロジェクトで活躍した作家の猪瀬直樹氏が、
郵政民営化」をテーマとした色々な人との対談を
まとめた本ですね。
まぁ賛成派・反対派の急先鋒の人を集めているので、
読んでいてその落差が面白かったという感じはありますね‥(^^;)
賛成派では、郵政民営化担当大臣の竹中平蔵氏や
ヤマト運輸の社長、反対派では、荒井広幸参議院議員
日本郵政公社の現総裁・生田正治
とのインタビューが収録されています。

  • ただ、作者の猪瀬氏が賛成派では、インタビューも偏った展開に‥

もっとも、猪瀬氏自身が小泉純一郎首相シンパ
郵政民営化賛成派ですから、インタビュアーが中立的ではなく、
反対派メンバーとのインタビューは、彼らの発言に対して
猪瀬氏がツッコミを入れているような感じになっていますね(^^;)
郵政民営化」への賛成論は、「民業圧迫」や
「民に出来る事は民で」といったところが中心ですね。
反対派では、生田氏は総裁の立場から
「公社の改革は進んでいるから、急いで民営化しなくとも‥」
という感じで、荒井議員は「郵政公社が民営化すれば、
その多すぎる窓口自体が民業を圧迫する」と解いていますね。
自由に色々な金融商品を販売するのではなく、住民票の受付等、
公共的な役割の拠点にすべきであるという感じです。
まぁ著者が偏った立場で、そのスタンスに基づいて
編集されていますから、この本を読むだけでは、
「民営化賛成」に傾いてしまうって感じですね‥(^^;)
まぁ、生田氏・荒井氏とも、民営化賛成の
猪瀬氏主導のインタビューによく応じたな、
という感じはします(苦笑)