「年収300万円時代を生き抜く経済学」

「年収300万円時代」という衝撃的なタイトルを見て、
思わず私が手にとってしまったこの本の主な内容は、
年功序列型賃金制度などの崩壊によって、
日本も今後はアメリカ型の貧富の差が大きい社会になる。
一般労働者の賃金も下がるが、それでも世界平均の労働者の収入は
確保できるので、贅沢をせずに暮らせばなんとかなる。」
という感じです。しかし到底我々一般的な労働者にとっては、
受け入れられる内容のものではないですね。
「昔はそれでも生活していた」とはいえ、
一旦上がった生活レベルを下げるのは容易では無いし、
また抵抗感ももちろんあると思います。
また、この著者は、本の中で「自分は講演などで
平均的なサラリーマンよりも収入は多い」などと抜かしながら、
その平均的なサラリーマンに対して「生活レベルを下げろ」と
説いているのは傲慢以外の何者でもないですな。
(著書の中で「貧富の差が大きい社会になる」
=エリートと負け組の二極分化が進む、
と書いていますが、自分はエリート・勝ち組の
立場にいるから、一般庶民のようにレベルを下げることとは
無縁とでも言いたいのでしょうか‥?)
久しぶりに読んでいて腹の立つ本でしたね。