「キレる大人はなぜ増えた」(はてな年間100冊読書クラブ 56/100)

キレる大人はなぜ増えた (朝日新書 90)

キレる大人はなぜ増えた (朝日新書 90)

  • アメリカ的な価値観の浸透で、自己主張が激しくなって

最近マスコミを賑わしている
「キレる大人」について取り上げた本ですね。
なぜキレる人達が増えてしまったのか‥?
この本では、アメリカ的な価値観の浸透により、
日本人が従来のように「泣き寝入り」をすることなく、
自らの権利を主張することが多くなった、
ということを理由としてあげていますね。
確かに、皆が譲り合うことをせずに、
の自己主張が激しくなる一方では、
衝突も一直線に増えてしまう、という感じですよね。
キレる人間が多いこんな時代だからこそ、
昔の日本人が持っていた、謙虚さや慎みの心、
というものを今一度見直してみる
必要もあるのではないかと思いました。
もっとも、世間全体が荒んでいく状況下において、
謙虚や慎みの心を持ち出したところで、
周りに良いように利用されかねない危険はありますが‥

  • キレないための対策は、実際のところ難しい‥

私はアメリカ的価値観が優れているとは思わないし、
日本の文化には合わないのではないか、とも感じています。
まぁもっとも、中には病気でキレ易い人々もいるそうですが。
とはいえ、「キレないための対策」という記載は
物足りない面がありましたね。
「キレている姿はカッコ悪い」、
「相手の立場に立ってみる」・「ストレスを溜めるな」などなど‥
いちいちもっともな内容ではありますが、
根本的な解決方法にはなっていないような感があります。
それが出来れば誰もキレない&それが出来ないからこそ、
キレてしまうのではないか、という感がありますね。