「エルミタージュ美術館展」

上記の通り今日は朝から雨が降ったため、
自転車を使った外出とかは出来ませんから、
地下鉄に乗って名古屋市美術館で開催されていた
エルミタージュ美術館展」を見に行って来ました。
ロシアにあるエルミタージュ美術館の収蔵品から、
女性の肖像画をテーマにした展示会でした。

  • 写実系の作品が多く、その分当時の雰囲気がよく解るかも‥

ただ、画家自体は個人的にお馴染みなのはゴヤあたり位で、
その他の画家はマイナーというか、初耳って感じでした。
有名な印象派とは違って、写実派というか、
実際の見た目に近い感じのタッチの絵が多かったですね。
まぁそのお陰で、絵が描かれた当時の流行とかが解る、
というメリットもありますね。
まぁもっとも、絵に描かれるのは、画家本人の妻とかを除けば、
貴族が描かせたというケースが多いので、
豊かな上流階層が中心にはなってしまいますけど‥
ただ写実系なので、「カメラ(写真)の登場とともに
画風等が転機を余儀なくされた」というのはよく解るって感じでした。

  • 権力者は迫力十分って感じです(笑)

女性とはいえ、帝位に就いたような男勝りの女性の肖像画は、
やっぱ迫力というか、どっしりした感じを受けますね。
オーストリアの女帝、マリア・テレジア肖像画は、
解説には「二十代前半の頃」とありましたけど、
とてもそうは見えなかったです(笑)
四十代のオバサン位の貫禄がありましたね(^^;)
あと、ロシアの女帝・エカテリーナ二世
颯爽と馬に乗っている姿も威風堂々って感じでしたね。
ちなみに彼女は夫をクーデターで追い落として帝位に就いたとか‥
唐の則天武后武則天)あたりと同じような猛女ぶりですねぇ(^^;)
まぁ武則天と同じく、政治的な能力はあったようで、
その治世は安定していたようですが‥。

  • その人の人生が見えてくるような感じが

先ほども書いたとおり、モデルは上流階級が中心なので、
絹のドレスを着込んだり、あるいは背景に描かれている調度品などから
住人達の豊かな暮らしが窺えたりもしました。
あるいは当時の流行にあわせて、スタイルを良く見せようとして
コルセットを着けていたりしている画もあり、
いつの時代でもおしゃれに対する欲求は変わらないんだなぁ、
と思いながら見ていたりしました。
死期を悟って女優さんが描かせた作品には、
どことなく儚げな感じがありましたし、そういった絵に描かれている
女性の表情から、彼女達の人生が見えてくるような感じがしました。
肖像画はそういう点が面白いって感じですね。

  • お気に入りの作品は‥

個人的にお気に入りの作品は、ルブランという画家の
「ポール1世の娘の肖像」という作品でした。
タイトル通り、皇帝ポール1世の娘たちが描かれている作品ですが、
これが可愛くて個人的にツボでした(笑)
思わず絵葉書も買ってしまいました(笑)
ただ、絵葉書として売られているのは、
この作品のような少女系のものが多く、
上記のマリア・テレジアエカテリーナ2世の絵は無かったのが
個人的にはちょっと苦笑を禁じえませんでしたね(^^;)
やっぱ有名人でも、オバサンの絵では
絵葉書的ニーズは無いのかな、と(笑)
あと、田舎の村で道端にたたずむ少女を描いた作品がありましたが、
これが胸をはだけていて乳房があらわになっており、
「こんな姿で歩いているなんてはありえない〜単なる露出狂やん」
って突っ込んだりしていました(^^;)
事実、解説には画家の妄想的な作品だとありましたけど(笑)
やっぱ個人的には、オバサンよりも少女の絵の方が良いなぁ‥(笑)
そんな感じで、馴染みの無い画家が多かったですけど、
その割には楽しめたかなって感じの展覧会でした。