「1円家電のカラクリ 0円iPhoneの正体 デフレ社会究極のサバイバル学」(はてな年間100冊読書クラブ 3/100)

  • 赤字覚悟の商売にも、きちんとしたカラクリがありますね

少し前に「Free(フリー)」という本が話題になりましたが、
タイトル的には、その流れに便乗した(笑)本ですね。
「1円家電」や「1円航空券」といった、
赤字覚悟の商売のカラクリを説明していますね。
例えば、「1円家電」なら、「お客様からは1円しかお金を貰わないものの、
家電メーカーから値下げ分の補助金をお金を貰うことにより、
家電量販店は、結局損はしない仕組みになっている」
という感じですね。いわば「赤字の付け替え」でしょうか。
昔から、ヤマダ電機ヨドバシカメラなどに代表される
巨大家電量販店は、その販売量を武器にして、
家電メーカーから「リベート」をむしり取っていましたけど、
その傾向がますます強まった、というところでしょうか。

  • 「1円航空券」は、「お金のとり方を変える」仕組み?

「1円航空券」は、よく知られている通り、
機内サービスなどをとことん有料化することによって、
収益を稼ぐビジネスモデルになっていますね。
こちらは、「顧客からお金を取る」という構造は変わらず、
「取り方を変える」という感じですね。
「赤字の(他者への)付け替え」ではないため、
航空会社と顧客の2者間で解決されます。
そういう意味では、「1円家電」よりは、
影響が小さいのかもしれないですね。
同じ「1円ビジネスモデル」でも、違いはありますな。
そんな感じで、内容はまずまず興味深かったのですが、
この著者の偉そうな口調は、個人的には少々あわないですな…(^^;)
購買業務に関わった職歴を元にした、尊大な態度は
本書の著者のどの本にも、共通しているところがありますね。
まぁ、毎回そう思うのであれば、
「この著者の本を読まなければ良い」と言われそうですけど…(^^;)
この著者の本は、書かれている内容はともかく(笑)
タイトルのつけ方は、例外無く上手だと思います…