「白洲家としきたり」(はてな年間100冊読書クラブ 91/100)

白洲家としきたり (小学館101ビジュアル新書)

白洲家としきたり (小学館101ビジュアル新書)

  • 日本の四季折々の伝統習慣(=しきたり)と、その由来を紹介

日本の四季折々の伝統習慣(=しきたり)の由来を、
写真と共に、白洲次郎・正子夫妻の孫にあたる著者が
紹介する本ですね。日本の伝統習慣(しきたり)の由来は
日本人として知っておきたい内容だと思いますし、
またなかなか興味深い内容でもありますよね。
まぁ、無機質な都会に住んでいると、
伝統習慣など、あまり意識することも無いまま
時が過ぎ行く感じがしてしまうのですが。
ただ、日本には四季という季節の移り変わりがあります。
正月や七草粥などに始まる様々な伝統習慣が、
日々の生活を豊かにし、また季節毎の区切りの一つとして、
続けられてきたことが、本書からうかがえますね。

  • 著者の個人的な見解は、極論ということもあって、不要かと‥

本書は、新書本というコンパクトな形式ですが、
美しい写真も豊富に掲載されています。
日本の伝統習慣を簡潔に知る一冊として、
手元においておきたい本、という感じですね。
また、次郎・正子夫妻や、著者の母方の祖父にあたる
小林秀雄のエピソードなどは興味深くはありました。
しかし、白洲家では、子供でも鮑を食べるなど、
裕福な家庭であったことは、しかとうかがえましたが(笑)
個人的に一つ気になった箇所としては、
本書には、著者の個人的な見解が書かれている
箇所があったりします。例えば、「GHQの陰謀で
日本にパン食が取り入れられるようになった」など。
上記に代表されるように、本書に書かれている
著者の見解は、少々極論に思えてしまいます。
そのため、日本の四季折々の伝統習慣(=しきたり)と
その一般的な由来を説明していることが目的の本書には
著者の個人的な見解は、もともと不要かな、と思いますね。
まぁ、タイトルに「白洲家」と入っている以上、
白洲家(のしきたり)に触れるのはともかくとしても‥