「江戸雄藩殿様たちの履歴書 上杉・島津・山内など25大藩から見えるもう一つの日本史」(はてな年間100冊読書クラブ 85/100)

  • 総花的な内容のため、初心者向けかな…と

タイトル通り、江戸時代の全国各地の藩について、
雄藩(大きい藩)を中心に、解説した本ですね。
新書版サイズの本で、多くの雄藩について触れているため、
一つ一つの藩についての記載は、
ごくあっさりとしたものになっています。
それも、割と有名な事柄の記載が多く、
歴史に詳しい方々にとっては、
物足りなさを覚えてしまう内容かもしれないですね。
そういう意味では、江戸時代の藩について
興味を持ち始めたばかりの、
初心者向けの本なのかなと思います。

  • 「著者独自の見解」は、癖があるのでちょっと…

また、「世間的には評価が高いが、
ひねくれた私は、その評価に異論を唱えてみる」
といった内容の記載もあり、
普遍的な内容に加えて、著者独自の見解が
入ったりしている箇所もありますね。
著者の本が好きで、よく読む方なら良いのでしょうけど、
ちょっと癖があり、私は受け入れづらかったですね。
「頑固爺の繰言」みたいな感がしてしまって…(笑)
こうして読んでいくと、江戸時代は当然、
現代よりも平均寿命は短かったため、
藩主が若くして死んでしまったり、
また子供を儲けずに亡くなってしまったりして、
遠縁から、また将軍家などから
養子を迎えたりしているケースが多いですね。
江戸時代末まで、藩としては続いているものの、
もはや藩祖の有名な戦国武将の血は
ほとんど入っていないような、そんな藩も多かったようです。