「Hot Pepperミラクル・ストーリー リクルート式「楽しい事業」のつくり方」(はてな年間100冊読書クラブ 86/100)

Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方

Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方

駅やコンビニで、無料で配布されているフリーペーパー
ホットペッパー」の、成功の軌跡をつづった本ですね。
ホットペッパー」の発行元はリクルート
リクルートというと、リクルートを退社後に
起業して成功する社員が多く見られるように、
優秀な人材が多く、そして挑戦的な社風が有名ですね。
本書を読み進めていくと、「Hot Pepper」を成功させた
本書の著者にも、そのような、挑戦的な面が多々窺えますね。
Hot Pepper」は、「一般読者からお金を取らずに、
掲載対象の広告主から貰う掲載料で、収益を上げる」
今までの常識を覆すビジネスモデルの、
革新的な試みの雑誌です。
いわゆる「新規事業の立ち上げ」に相当しますね。
新規事業の立ち上げにあたっては、
責任者(=著者)が、自らの信念に基づき、揺らぐことなく
トップダウンで進めていくことが重要のようですね。
「ネットにかなうはずが無い」という声を退け、
「紙の雑誌でなければダメだ」という信念の元で、
ホットペッパー」の事業化を、推進していますね。

  • 過去の失敗に学び、しっかりと応用していますね

もっとも、そんな著者の自信は、
失敗・経験から学んだことから来ていますね。
ホットペッパー」が成功する以前に、
失敗・低迷していたフリーペーパーがありました。
その失敗の原因を、しっかりと把握して反面教師にしています。
その雑誌は、全体では失敗であったものの、
北海道・札幌地区では、一定の成果を出していました。
その札幌地区の成功例を、「ホットペッパー」に応用して、
全国展開の成功に結び付けていますね。
単に、著者の発想が独創的で優れていた訳ではなく、
しっかりと過去の事例に学び、
それを応用したことが成功の要因、って感じですね。

  • 地方スタッフの戦力化にも注力

また、「ホットペッパー」は、東京版だけではなく、
大都市や地方都市など、様々な版を発行しています。
そのため、各地で発行できる体制づくりや、
スタッフの戦力化に、力を入れている様子が窺えましたね。
正社員とアルバイトの中間のような位置づけの「準社員」が、
編集スタッフのメインとなっていますが、
彼等彼女等の、業務上の工夫例等も収録されていましたね。
「営業対象の飲食店が忙しい12月に、受注を取る工夫」
「頑固な料理人の、考えを変えさせた提案」
といった内容がありましたね。