「数字が語る現代日本の「ウラ」「オモテ」 地図と統計で見る意外な実態」(はてな年間100冊読書クラブ 83/100)

数字が語る現代日本の「ウラ」「オモテ」 (学研新書)

数字が語る現代日本の「ウラ」「オモテ」 (学研新書)

  • 日本に関する雑学的知識を、数値面から

「日本に関する、様々な雑学的知識を、数値面から語った本」
という感じでしょうか。著者が中学校の社会科教師だけあって、
社会科的な面の内容が中心、という感じですね。
「土地価格の下落により、都心にマンションが増えて
都心に回帰する人口が増加している「あんぱん化」現象、
(東京都中央区の人口増加率が全国一)」など、
個人的に、目新しくて興味深かった内容もありました。
その反面、「日本は経済水域面積で世界上位、
メタンハイドレードなど、海底資源が豊富なので、
日本は将来的には資源大国」など、既知の情報もありましたね。

  • 日本の農産物は、世界各地で人気

あと面白かったのは、国産の農産物の輸出が増えている、
という内容でしたね。台湾や中国富裕層向けの農産物の輸出が
人気を呼んでいることは知っていましたけど、
ドバイでスイカが1個3万円で売られているそうです‥(笑)
さすがはお金持ちの国ドバイ、といった感じですね。
ただ、農産物の輸出も、「日本産は高品質」といった
輸出工業製品の信頼に基づいているところが大きいようです。
今年発生したトヨタ自動車のリコールショック問題で、
連鎖反応的に、日本産の農産物の品質に対して、
海外の輸出先で、疑念が生じるようなことが無いといいですね。
日本の農家にも、信頼を裏切らない生産を続けて貰いたいものです。

  • 「鈴木」姓は東日本に多く、西日本には少ない

あとは、苗字の分布も割りと面白かったです。
「東日本に多い鈴木さんは、西日本には少ない」
一方で、「西日本に多い田中さんは、西日本から首都圏に
出て来た人もいるため、東日本にも一定数いる」など、
苗字の分布から、人口の移動形態が、解明されてしまったりしますね。
「鈴木」は、熊野神社が由来だそうですね。
このような感じで、地理や社会の分野が好きな人にとっては、
気軽に楽しく読める雑学本、って感じですね。