「事業戦略のレシピ」(はてな年間100冊読書クラブ 70/100)

事業戦略のレシピ

事業戦略のレシピ

  • 図や具体例が多用されて、理解し易いです

タイトル通り、事業戦略の「レシピ」(=戦略の作り方)
を解説している本ですね。著者はプロのコンサルタント
ということで、さすがに手馴れているという感じです。
プレゼン技能にも長けているコンサルタントですから、
この本でも図が多用されて、見易くそして
解りやすい構成となっていますね。
また、自動車業界やお菓子業界など、
一般人にとって身近な例も取り上げられており、
理解を深めやすくなっていますね。

  • 戦略の立案は、現状分析を行った後に立案したオプションを絞り込む

戦略の立案にあたっては、まず始めに
「計画・実行出来ないような戦略では意味が無い」
という感じで、「実際に使える」戦略の立案方法が
解説されていますね。使える戦略を作成するには、
まず「しっかりと現状分析すること」が大事とのことです。
現状分析の手法として、有名なフレームワークである
SWOT分析や5フォース分析などが取り上げられています。
現状分析をした上で、戦略のオプションを策定する。
オプションには、戦略の要である
売上増加などの成長のオプションがあります。
その一方で、売上減少や競合の登場などの
脅威のオプションも忘れずに、というところですね。
その後、策定したオプションを評価し、
絞り込むことなどが必要であるとしています。
実現性や、得られる成果の大小などによって
絞り込まれるとのことです。
確かに、経営戦略作成の王道って感じですね。

  • 現場を知らないと、有効な戦略は策定出来ない‥

私は会社では現在、経営企画部門に
所属しているのですが、この本に書かれている通り
確かに営業や開発の現場はあまり知らないですね。
経営企画部門なので、経営戦略の立案等に
関わることは多いのですが、
現場を知らないと、実情とは乖離してしまう
戦略を立案してしまうことはよくありますね‥
経営トップなどの経営層も、現場の最前線までは
ご存じないことが多く、その結果として
役に立たない戦略が策定されてしまう、
という感じでしょうか。
この本でも「現場の腹に落ち、実際に機能する」
戦略を作ることが大事だとしています。
戦略って、作ることに意義があるのではなく、
実行されて成果があがることによって、
はじめて意義があった、と言えるかと思います。
そのような「役に立つ」戦略の立案方法が
書かれた本って感じでしたね。