プロ野球日本シリーズ 西武ライオンズ日本一

  • 今年は最終戦までもつれ、盛り上がりましたね

今年の日本シリーズは、第7戦までもつれましたね。
加えて、最終戦の第7戦に代表されるように、
各試合とも接戦が多く、
盛り上がりを見せたのではないかと思います。
テレビの視聴率も、緊迫した展開を受けたためか、
20%近い値を記録したようですね。
近頃はメジャーリーグへの選手の流出などにより、
日本プロ野球への関心が下がり、
テレビの視聴率も低迷、その結果、
ナイターのテレビにおける放送回数も減少していました。
しかし今回は、もつれる展開もあって、
嘗ての人気を取り戻した感がありますね。
これは久しぶりに日本シリーズに出場した
巨人人気‥だけではないですよね、きっと。

特に第6戦と第7戦、埼玉西武ライオンズの継投は
素晴らしかったですね。第6戦時点で2勝3敗と
後が無い状況に追い込まれていた西武は
第6戦で先発の帆足和幸投手を早々と諦め、
2番手になんと、第4戦で先発した
岸孝之投手を登板させましたね。
岸投手はその第4戦、150球近くを投げて
完封勝利を挙げています。
そこからわずかに中2日、普通に考えれば
前回の疲れとか残っていそうですね。
しかし、そのような疲れを感じさせずに
持ち味のカーブで第4戦に引き続き、
巨人打線を翻弄しましたね。
この継投がズバリ的中したことにより、
西武側にグッと流れを引き寄せることが
出来たことと思います。
岸投手を起用した、渡辺久信監督の手腕も
お見事でしたね。先発投手のリリーフ投入であれば、
第3戦に先発して、序盤で降板している
ベテラン・石井一久投手のほうを
選択しそうですけどね‥

  • 先発投手を中継ぎで起用してもOK?

その第7戦、西武はシリーズ初登板の
西口文也投手でした。しかし西口投手が
ピリッとせず、初回に先取点を奪われ、
2回に追加点を挙げられてしまいます。
前日引き寄せた流れを、巨人に手放しかけそうでしたね。
しかしここで西武は、西口投手を早々と諦め、
2番手に上述の石井投手、
その次の3番手には、なんと第1戦・第5戦で
先発した涌井秀章投手を送り出します。
その後も早めの継投で、結局2回以降は
巨人打線を無安打に抑えますね。
「先発投手を中継ぎに起用する」というと、
北京五輪の星野JAPANが
投手陣を先発投手に偏った選出を行って、
先発投手が不慣れな中継ぎに回って
失敗してしまった実例が、思い出されます。
しかし、今回の西武の先発陣は
全員見事に不慣れな中継ぎ役をこなしましたね。
ここは、渡辺監督の思い切った起用と、
それに応えた投手陣の双方が、見事だったと思います。
でも、こういう成功例があると、
あながち「先発投手ばかり選んだ」と
星野仙一監督を批判ばかりも
出来ないって感じでしょうか‥(苦笑)

  • 一方の巨人は、普段通りの継投を展開しましたが‥

一方の巨人も、継投策に出ましたが、
巨人はシーズン中のセオリー通りに、
中継ぎ投手陣を起用してきましたね。
今年の巨人は、若手中継ぎ投手陣が活躍し、
優勝の原動力の一因になっていたかと思います。
先発投手を中継ぎに回した西武とは異なり、
「シーズン中と同じく、信頼出来る中継ぎ投手陣に
任せて普段通りの野球をする」
という巨人・原辰徳監督の采配も納得出来ます。
しかしこの日は、ちと交替が遅れてしまったかな、
という感じでしたね。
巨人打線は、中盤以降は西武の継投の前に
抑えこまれていました。しかし、場面は既に
終盤8回表、2-1でリードしていました。
巨人はこの回、越智大祐投手を続投させて、
2-3と逆転を許してしまいます。

  • 越智投手を代えても良かったのでは‥?

越智投手は、8回表の攻撃で、
先頭打者の片岡易之選手に、死球を与えてしまいした。
死球を与えたことによる同様も考えられ、
ここで越智投手を代えても良かったのではないでしょうか。
残りはあと2回、このままリードを守れれば、
巨人の場合、最終回の9回は
抑えのクルーン投手に任せられます。
そうなれば残りはこの回(8回)のみですから、
疲れの無い、他の投手を投入しても良かったと思います。
越智投手は、直前の7回表の、
同点のピンチを切り抜けていました。
「ピンチを切り抜けた好投球、引き続き期待」
というのが原監督の考えだったかと思います。
しかし、「切り抜けはしたものの、負担がかかったと思う。
早めに代えたほうが‥」という見方も
出来たのではないでしょうか。

  • 「メークレジェンド」が、これ以上広まるのは勘弁‥

中日ドラゴンズファンの私としては、
この日本シリーズ、中日が出場していないので
最初はどちらにも肩入れせずに見ていました。
しかし、第5戦で巨人が日本シリーズに王手をかけた時、
「巨人のメークレジェンドが、まもなく完結」
という見出しをどこかで見たことがあります。
この見出しを見て、個人的には
西武を応援し始めたりしました‥(笑)
このまま巨人が日本一になったら、
渡邊恒雄氏が図に乗りそうでしたからね(笑)
また「メークレジェンド」なんて
二番煎じの陳腐な言葉が、これ以上流布されるのも
勘弁願いたかった、という感もありました。
そういえば巨人の原監督、来年のWBC
代表監督に決定していますね。
日本シリーズに敗れたものの、日本代表の監督」という、
座りの悪いことになってしまいましたね‥(^^;)