福岡ソフトバンクホークスの、王監督が勇退

  • 本拠地での退任発表の日に、敗戦でBクラスが確定‥

福岡ソフトバンクホークス王貞治監督が
今季限りの退任を表明しましたね。
今年のソフトバンクは、序盤は優勝争いに
絡んでいたものの、終盤になって急失速してしまい
優勝争いから脱落してしまいました。
加えて、ヤフードーム最終戦でもあった昨日の敗戦で、
クライマックスシリーズでの勝ち抜きが
悲願ともいえたソフトバンクにとって
その出場がかなわない、Bクラスが確定してしまいましたね。
おまけに、最下位・楽天イーグルス
並ばれてしまいましたね。なんとも冴えない、
本拠地最終戦になってしまいました‥

  • ホークス監督として、巨人監督時代の汚名を雪ぎましたね

王監督、前任の藤田元司監督が優勝の結果を残して
勇退した後を引き継いだこともあり、
常勝を義務付けられていた巨人の監督時代は、
5年間で1回の優勝に留まりました。
最後には事実上の解任の憂き目にあっています。
長嶋茂雄氏と並んで、「名選手、名監督にあらず」
の代表例とも言われてきました。
しかし、ダイエーを経てソフトバンクのホークス時代は、
14年間!(驚くほどの長期政権ですね)のうち、
昨年まで11年連続Aクラス、3度の優勝
(&加えて2度は、シーズン1位終了も
クライマックスシリーズ敗戦により、優勝を逃す)
と見事な成績を残していましたね。
巨人監督時代の汚名を雪いだ、と言えるかと思います。

  • チームを強くするには、なりふり構わず‥も必要?

まぁもっとも、ダイエー監督就任当初は、
まだまだ、20年以上連続Bクラスという低迷を極めていた、
ダイエーの前身、南海ホークスの「負の遺産」を
返済しきれずに、不振を余儀なくされていましたね。
ダイエー時代は、同じく不振の西鉄ライオンズ
引き継いだ西武ライオンズが、チームを立て直した例に倣って
有力新人選手の囲い込みを行っていきました。
これらの新人選手がチームの主力選手として成長し、
ダイエーソフトバンクが常勝チームになった、
と言えるのかと思います。西武やダイエー
囲い込み戦略は、他チームのファンからすると
「えげつない、汚い」と思えた面もありました。
しかし、どん底のチームを(短期間で)強くするには、
違法スレスレの行為に手を出すことも、必要悪なのでしょうね。
南海末期からダイエーソフトバンクの歴史を
振り返ってみて、改めてそんな思いを強くしました。
ここ最近のソフトバンクの低迷傾向は、
囲い込みをして獲得した有力選手(城島健司選手、
井口資仁選手、そして戻って来ましたけど、小久保裕紀選手)の
相次ぐ移籍も影響している気がしますね。

  • WBC優勝は、王さんの統率力によるところが大きいかと‥

王監督といえば、3年前のWBC優勝は
功績としてはやっぱ外せないですな。
予選リーグで韓国に2敗する、不利な誤審を受けるなど
その過程は、決して順調とは言えませんでした。
先日の北京五輪の代表チームとは違って、
「1チーム2人まで」という制約のあった中で、
優勝を勝ち取った訳ですから、改めて見事だと実感しました。
また、イチロー選手のような超一流の選手を
統率するにあたって、「世界の王」のインパクトは
大きいものがあったようですね。
もちろん「世界の王」、打撃の理論は優れたものを
持っていたものと思いますが。
惜しむらくは、私は王監督の現役時代を
実体験ではほとんど知らないのですが‥
ホームラン756号の世界記録とか、
その瞬間をその場で見てみたかったですね。
そうすれば、王監督の偉大さが
もっと身にしみていたものと思います。