「世界の中心で、愛をさけぶ」(はてな年間100冊読書クラブ 29/50)

世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ

  • 映画やテレビドラマと異なる点は‥

もうかなり前から話題になっている作品で、
何を今更って感じなのですが(^^;)ようやく読んでみました。
もっとも私も、この原作本を読む前に、
映画、TVドラマそしてコミック版まで既に読んでいますから、
あらすじや内容もほとんど把握済みなんですけどね(^^;)
そんな感じなので、映画やテレビドラマとは違った印象を受けた点
などについて記してみたいと思います。
映画やテレビドラマでは、
主人公の朔太郎とアキの中学〜高校時代の描写
(学生時代の初々しい恋愛シーンなど)が中心でしたけど、
(「純愛モノ」というイメージが出来てしまっていましたから、
出来るだけアキを長々と登場させて
甘い恋愛シーンを描いたって感じカナ?
そういえばアキの闘病シーンは見ていて辛かったなぁ‥)
原作では、アキが亡くなった後の
オーストラリア追悼旅行の合間合間に
過去の(高校時代の)エピソードが入るって感じなので、
より「現代から振り返った思い出」という感じが強かったですね。

  • 祖父が「骨を盗む」シーンが伏線となって

また、現在をメインも描かれていますから、
朔太郎がアキの(遺灰の)散骨の場所を迷う場面
(オーストラリアor二人で遊んだ無人島では踏み切れず、
最後に恋が始まった中学の近くで蒔く)が重みを持っていますね。
朔太郎が祖父と一緒に、夜のお墓で祖父の昔の恋人の骨を盗む場面、
あのシーンはテレビドラマでも残っていましたが、
その際には「変わった爺さんやな」という程度の印象しか
ありませんでしたけど(^^;)
こうして原作本を読んでみると、現代の朔太郎の行動に繋がる
大きな伏線だったんだな、ということが実感出来たりしました。