「マリア様がみてる 薔薇のミルフィーユ」(はてな年間100冊読書クラブ 28/50)

マリア様がみてる」の最新刊、ようやく読んだ〜って感じですね(^^;)
もう発売から時間も経っていますから、
ネタバレ全開モードでOKって感じですよね。
ということで、以下にはネタバレが展開しますのでご注意を。
前巻「妹オーディション」では、福沢祐巳ちゃん・島津由乃さん
それぞれの妹選びが大きく前進しましたけど、
今回はまたちょっと一休みモードって感じの短編集でしたね。
黄薔薇白薔薇紅薔薇それぞれの姉妹に焦点をあてた、
短編集3本の詰め合わせって感じですな(^^;)
私も以前に比べればだいぶ「マリみて熱」も
冷めたような感じがするのですが(^^;)
その理由としては、この「なかなかストーリーが進まない」
というのも大きかったかと思います。
まぁこうやって新刊は必ず読んでいるのですが(^^;)

支倉令さまの「お見合い」を巡って、
相手が気になる由乃さんと、「妹オーディション」で
颯爽と登場した由乃さんの「妹候補」有馬奈々ちゃんが
「お見合い」を探りに行く、というストーリーですね。
しかし、奈々ちゃんは由乃さんに負けない位の
イケイケ&行動力抜群な性格なんですねぇ‥(^^;)
今後奈々ちゃんが高校に進学して、
由乃さんの妹になって山百合会に入ったら、
山百合会自体が「黄薔薇コンビの暴走」に
振り回されそうですな(苦笑)
まぁ最後は、「お見合い」の相手は
実は子供(マセガキ)だったという、
以前の二条乃梨子ちゃんのデート相手の
タクヤ君的なオチでしたね(^^;)

藤堂志摩子さんのお兄さんが初登場、ですね。
妹を猫っ可愛がりするところは、先代黄薔薇さま
鳥居江利子さまのお兄さま方々を思い出させますな(^^;)
そして、「志摩子さんが連れ去られた」と勘違いした
乃梨子ちゃんへの説明役として、
ちゃっかり佐藤聖さまも登場していますね(笑)
まぁ他の先代薔薇さまたちとは違って、
同じ敷地内のリリアン女子大に通っている設定なので、
出しやすいとはいえ、いつも美味しいところを
持っていくなぁ、という感じがしています‥(^^;)
乃梨子ちゃんと聖さまはこれが初対面なんですね。
しかし、「志摩子さんのお父さんとお兄さんは仲が悪く、
お兄さんは実家に寄り付かない」という設定のようですが、
志摩子さんのカトリック信仰も容認し、
そして運動会に袈裟姿で登場するような
型破り的なイメージのある志摩子さんのお父さんなら、
少しぐらいの突飛な活動は
容認しそうな感もするんですけどね‥
このあたりは跡継ぎを意識する息子と
そうではない娘の差、ということなのかなぁ、と思います。

祐巳ちゃんにとっては、「レイニー・ブルー」の辛い記憶を
思い起こさせる「遊園地に一緒に行こうという約束を、
お姉さまの小笠原祥子さまが果たそうとするのですが、
人ごみの苦手な祥子さまは、
途中で気分が悪くなってしまい‥というストーリーです。
しかし、「祐巳ちゃんの天敵(笑)」柏木優さんが、
すっかりいい奴になって出て来ますね(^^;)
祥子さまに対する気配りといい、
「付き合いが長い分、祥子さまの事はよく解っている」
という感じですね。その柏木さんが「祥子さまが好き」
と発言したことによって、祐巳ちゃんの中では
柏木さんの存在が、「嫌い→ライバル」に変わったという
ところでしょうか。付き合いの長さでは
柏木さんに一日の長があり、そこを埋めるのは大変ですが、
今回の場合は、気分が悪くなった祥子さまが、
「(柏木さんではなく)祐巳にそばにいて欲しい」
と言ったところが、祐巳ちゃんの心のよりどころに
なったいう感じでしたね。
けど私も祐巳ちゃんと同じく、祐巳ちゃんの妹候補最有力の
松平瞳子ちゃんの名前が、今回はほんと最後だけしか
登場しなかったな〜という感じがしました。
そういう点でも、サイドストーリー的な感は否めないですね。