「鉄道の未来学」(はてな年間100冊読書クラブ 12/100)
- 作者: 梅原淳
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/09/10
- メディア: 新書
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- 鉄道の将来像は、競争激化と少子化で厳しい‥?
新幹線や通勤路線など、鉄道の「未来」に焦点をあてて
将来像を予測している本ですね。
例えば、「東海道新幹線は耐用年数が近づいていること」
(そのため、JR東海はリニア中央新幹線の建設を急いでいる?)
や、建設中の新幹線(北陸、北海道など)の
路線の概略などが、掲載されていますね。
新幹線が開業すれば、並行在来線の経営が厳しくなること、
また高速道路の整備や格安航空(LCC)などにより、
鉄道の経営環境は、今後もますます厳しくなる見込み、
とのことですね。また、少子化による利用者減の影響も
鉄道経営には影を落とすようです。
阪急と阪神の経営統合は、村上ファンドのとばっちりでしたけど、
著者は、今後は大規模な再編もあり得る、と想定していますね。
JRグループの中での再編や、グループを越えた再編など。
- 治安の悪化で、電車に乗れなくなる‥?
鉄道業界がそのような状況である以上、
積極的な投資は期待できないため
(また、乗客が沢山乗らないと儲からないため)
通勤ラッシュの解消も、期待薄とのことです。
まぁ鉄道会社は、ほぼ全てが内需に頼っていますから、
今後人口減少社会に入る日本では、先行きは厳しいのでしょうね。
そのため、JR各社が海外に対して
新幹線技術の売込みに熱心だったりと、
海外に活路を見出しているのでしょうね。
また、本書では、将来的には
「治安の悪化で、海外(ニューヨークの地下鉄など)のように
電車の利用が困難になる」といった事態が起こったりすると
予想されています。電車の中で居眠りが日常茶飯事の
日本では今のところ考えづらいですが、
そのような状況にならないことを、期待したいですね。
2013年WBC 日本代表、決勝ラウンド進出
- 1次ラウンド終了時は「やっぱ今回はダメ」だと思っていましたが‥
イチロー選手らMLB組が全て欠場することもあって、
開幕前は盛り上がりを欠いていたように見える、
今回のWBCですが、日本代表が尻上がりに調子を上げ、
3連覇に向けて、期待も高まって来ましたね。
とはいえ、1次ラウンドは、格下とも言える
ブラジルや中国相手に辛勝、ライバルのキューバには敗れましたね。
1次ラウンドを通じて打線が低調だったこともあって、
この時点では、「やっぱ今回はダメ、3連覇なんてとても無理」
と確信していました(笑)この流れが変わったのは、
2次ラウンドの初戦・台湾戦でしたね。この試合、
台湾の先発・MLBで活躍していた王建民投手を打てずに、
ほとんどの時間でリードを許す、終始敗色の濃い試合でした。
しかし、日本代表は土壇場の9回裏2死に追いついて、
最後には逆転勝ちをおさめる、という
なんともドラマティックな展開になりましたね。
この試合後は、打線がようやく覚醒して?
続くオランダ相手の2戦は快勝、2次リーグ1位で
決勝ラウンドに進むことになりましたね。
- 各国とも力をつけて来ており、もはや侮れないですね…
ここまでの、今回のWBCで目を引くのは、
「日本・米国・キューバ・韓国以外の参加国も、
力をつけて来ている」ということでしょうか。
今大会、日本には2戦2敗のオランダですが、
ここまで、キューバや韓国を倒しています。
日本も、調子が上がっていない状況だったとはいえ、
ブラジルや中国相手に苦戦を強いられ、
台湾とは上記の通り、敗戦濃厚な試合展開でしたね。
また、別リーグのアメリカも、メキシコに敗れるなど、
今大会は、ここまで全体的に
「番狂わせ」が多かったように思います。
これも、各国が力をつけて来ている、という証なのでしょうね。
「大事典これでわかる!医療のしくみ」(はてな年間100冊読書クラブ 11/100)
- 作者: 読売新聞大阪本社
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/03
- メディア: 単行本
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- 新聞の連載記事を、まとめた本
本書は、新聞に連載された
「医療」に関する記事をまとめたものですね。
その道の専門家が書くと、
小難しくなりがちなテーマですけど、
元が新聞記事ということもあって、
解りやすく書かれているかな、という感じですね。
内容的には、医療費や医療事故など、
最近マスコミを賑わせている「医療の問題」、
不評により廃止されようとしている
後期高齢者医療制度などの「現在の医療制度」、そして、
病気の内容などの「医療知識」などが掲載されています。
- 用心のための、常備本として
若いうちは、健康ということもあって、
医療に関する関心は、あまり高まらないかと思います。
ただ、いざ病気にかかってしまった時に、
知識が何も無いというのも怖いものなので、
本書のような本にあらかじめ目を通しておいて、
知識を得ておくのも、良いことだと思います。
また、万が一のときに備えて、家庭に常備しておきたい本、
という感じもしますね。新書本ではありますが、
かなりボリュームのある本に仕上がっています。
まぁ、「健康第一」で、医療にはお世話になることが
無いことが、一番良いのでしょうけど‥また、「医療」って、
出来ればあまり関わりたくは無いことなので(苦笑)
意識づけをしないと、知識もあまり身にはつかないですからね。
48グループ、相次ぐ卒業発表
- 48グループ、13年もネガティブな話題が続いて‥
こちらもまた時機を逸した内容になりますけど、
今年に入って、48グループでは
メンバーの卒業表明が相次いでいますね。
48グループの2012年は、明るい話題よりもむしろ
指原莉乃さんや前田敦子さん(卒業後でしたけど)などが
スキャンダルで世間を騒がせた印象が強かったです。
2013年も、峯岸みなみさんの坊主騒動が、
国際的に話題になってしまいました。また、握手会では
メンバーや参加者が怪我をする事故が相次いで発生するなど、
残念ながら、ネガティブな話題が絶えない感がありますね。
そのような、杜撰な運営体制を象徴するかのように
総合プロデューサーの秋元康さんも
「もう万策尽きた」と発言したそうですね。48グループは、
今年は本格的に衰退への道を辿ることになりそうですね。
そんな状況下の、メンバーの相次ぐ卒業表明は、
「泥船からの一早くの脱出」という感が強いですな…
- 既に10人以上が、卒業表明中
AKB48では、河西智美さんや板野友美さん、
NMB48では福本愛菜さん、そしてSKE48では
昨年一足先に発表されていた矢神久美さんに続いて、
今年に入って発表された、小木曽汐莉さんや秦佐和子さんなど、
現在既に卒業表明をしているメンバーは、
48グループ全体で、10人以上に上っていますね。
このうち、人数が多いのはSKE48ですね。
「W松井」こと、松井玲奈さん・松井珠理奈さんに続く
SKE48内の人気3番手争いの一角を占めており、
昨年のAKB48選抜総選挙では、いずれも
「アンダーガールズ」にランクインを果たしていた、
矢神さん・小木曽さん・秦さんの卒業は、
SKE内の今後の序列や、本年度のAKB48選抜総選挙の結果に
大きな影響を与えそうですね。SKE48からは、
この他にも、平松可奈子さんや高田志織さん、
桑原みずきさんといった、SKE48設立から在籍している、
1期生メンバーの卒業が発表されていますね。
メンバーがなかなか卒業せず、チームに欠員が発生しないため
研究生がなかなか正規メンバーに昇格出来なかった
AKB48とは違って、SKE48は、グループの人気を頼みに
いつまでも組織にしがみつくのではなく、
比較的あっさり卒業を決めるメンバーが多いですね。
このあたりは、SKE48のメンバーは、親元で暮らしている
地元出身のメンバーが多いため、今後の進路を
比較的柔軟に考えることが出来から、ということでしょうか。
それは逆に、「プロ意識が低い」ということにも繋がりますね…
もっとも、声優学校への進学を決心して卒業する
秦さんやAKB48の仲谷明香さんのようなケースもありますけど。
「時刻表タイムトラベル」(はてな年間100冊読書クラブ 10/100)
- 作者: 所澤秀樹
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/07/07
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- 鉄道に関しては「昔は良かった」と
昔の「時刻表」を紐解くことによって、
国鉄時代へタイムトラベルに誘う、といった内容の本ですね。
「昔は良かった」というセリフは、
「年寄りの繰り言」、という感もあります。
しかし、鉄道に関しては「昔のほうが、面白味があった」
と言えるのではないでしょうか。
昔の国鉄は、安心安泰「親方日の丸」の元で、
大赤字を垂れ流していましたけど(笑)
その分、ローカル線に代表されるような、
大赤字で非効率な、一方でマニアの関心を引くような
路線や列車が沢山ありましたね。
国鉄民営化にあたって、ローカル線の廃止など、
効率化が進められ、本州3社のJRは、
株式上場も果たして、優良民間企業になりましたけど、
その分、確実に面白みは減ってしまったのかな‥と思います。
- 乗ってみたかった「多層建て列車」
個人的に面白かったのは、「多層建て列車」の章でした。
国鉄時代は、利用者の利便性を考慮して?
複雑な多層建て列車が、走っていたそうですね。
よくもまあこれだけ、パズルの如く組み合わせたなぁ、
と思いました。車両や乗務員のスケジュールとか、
立案がすごく大変そうな気がしてしまうのですが。
仙台から、花巻・釜石・宮古・盛岡経由の弘前行き、
なんて列車もあったりして、
一度乗り通してみたかったと思います。
「列車編成」の章では、昔は、「車両運用の効率性を
犠牲にしてまでも、1等車と2等車との区別を厳密にする」
という方針が貫かれていたりして、
昔の「格差社会ぶり」が実感出来た思いでした。
まぁ、昔は要人も夜行列車を利用していたそうなので、
仕切り(区別)を厳密にしておく
必要があった、というところでしょうか。
- 食堂車は‥それほど憧れは無かったですね
「戦前の鉄道」の章と、「食堂車」の章は、
個人的には多少実感に乏しかった、という感がありました。
まぁ、「流れる車窓をお供に楽しむ、食堂車」は、
個人的には、「食堂車の食事は不味くて高い」
という印象がありました‥(^^;)
今ではもう一部の列車を除いて、
食堂車の体験は出来ないですけど、
食堂車については、それほど憧れも無かったですね(笑)
そんな印象を抱いていたことも、理由でしょうけど。
先週の「土曜スペシャル」(3/2放送分)
- 伊予の松山城は、鉄壁の要塞
先週の「土曜スペシャル」は、「極旅」シリーズでしたね。
「達人と行くガイドに載らないマル秘ツアー」とのことです。
2時間の放送時間中に、「マル秘ツアー」4本が放送されましたね。
最初は「城めぐり」、中国・四国地方の城めぐりでしたね。
松山城・丸亀城・小豆島を経て、備中松山城をめぐっていましたね。
伊予の松山城、松山市内にあり、ツアー旅行では
道後温泉あたりと一緒に訪れることが多そうですけど、
実は、仕掛けがあちこちに施された「鉄壁の要塞」だったそうですね。
戦国の世は終わった江戸時代の築城だそうですが、
逆に江戸時代だからこそ、西国(主に九州)の外様大名に備えて、
鉄壁の要塞になったのでしょうか。
小豆島にはお城は無いものの、大阪城の石垣は
この小豆島の石が使われたそうですね。
そして備中松山城、日本一高い場所にある山城で、
麓からは30分近く上る必要があるそうです。
明け方に雲が出ていると、「天空の城・竹田城」と同じく、
「雲海に浮かぶ城」となるそうですね。その様子を見てみたいものです。
- 冬の北海道「秘境駅めぐり」は、雪中行軍
2本目は「秘境駅めぐり」でしたね。
「秘境駅」といえば、牛山隆信さんが著名ですが、
この番組の「極旅ツアーコンダクター」は、
「鉄道全駅訪問」で著名な、横見浩彦さんでしたね。
横見さんとしては、案内役を務めつつも、
「他人の褌で相撲を取っている」違和感があったことと思います…(^^;)
舞台は冬の北海道のため、雪に埋もれた駅が多かったですね。
列車の本数が少ないため、「雪中行軍で隣の駅まで歩く」
場面もありました。横見さんは、テンションが上がっていましたけど(笑)
小島よしおさん等のゲスト芸能人にとっては、災難でしたね…(^^;)
古い駅舎が残っている駅もあれば、あまりに乗客が少ないため(笑)
家庭用の「物置」を待合室としている駅(糠南駅)もありましたね。
今回は、1日目は宗谷本線の各駅、
2日目は石北本線の、鉄道マニアの間では
「白滝シリーズ」として有名な、秘境駅を巡っていましたね。
「プロ野球二軍監督」(はてな年間100冊読書クラブ 9/100)
- 作者: 赤坂英一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/04/26
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- まず、世代間の価値観の違いに悩む二軍監督
華やかな一軍の監督とは違い、
陽のあたることの少ないプロ野球の二軍監督、
本書は、その二軍監督や二軍の選手達を描いた内容になりますね。
「若手選手の育成と、成長した選手の一軍への送り出し」が
二軍の主な任務かと思いきや、その背景には色々あるようですね。
まず、二軍監督と新入団の若手選手では、
親子ほども年が離れていて、価値観も大きく異なっています。
「いまどきの若者の特徴として」よく言われているように、
ハングリーさが欠けていたり、すぐ挫折してしまったり。
二軍の監督やコーチ達は、まずそこで戸惑うようですね。
また、誰もがアマチュア時代には輝かしい実績を残している
「お山の大将」ですから、もともと尊大な、
他人の意見や忠告など、聞く耳を持たないところもあったりします。
少し前に話題になった、埼玉西武ライオンズの
菊池雄星投手とデーブ大久保コーチとの暴行・確執も、
この世代間の価値観の違いに、起因しているそうですね。
まぁ、サラリーマン社会の上司と部下の関係に
似ているようなところもありますね。
一軍からは「一軍に不足している機能に見合った選手を供給する」
という要求を突きつけられ、一方では、
「部下の若手選手の育成」もしなければならない、
まさに二軍監督は、プロ野球界の「中間管理職」ですな。
- 必死に頑張る選手には、情も移る二軍監督
北海道日本ハムファイターズの二軍監督として、
性格に問題のあった(笑)大器・中田翔選手を
矯正して一軍で通用するまでに育てた水上善雄さん、
二軍監督を経て一軍監督に就任した西武の渡辺久信監督と、
後任の二軍監督・片平晋作さん、
その二人に影響を与えた広島東洋カープの二軍(山崎立翔監督)、
などが、本書では取り上げられていますね。
若手選手との価値観の違いに戸惑いつつも、
必死に頑張る選手達に対しては、つい情が移ってしまう
二軍監督の人間味にあふれる様子が、描かれています。
中田選手のほか、渡辺監督が目をかけた栗山巧選手や、
投手から打者に転向した嶋重宣選手など、
長年の二軍暮らしを経て、遂に花開いた選手もいれば、
尾崎匡哉選手や江川智晃選手など、
ドラフト1位指名された期待の星ながらも、
いまだに二軍で苦しんでいる選手もいますね‥
まぁ、プロの世界は、実力(この本によると、
実力だけではなく、「球団が求める能力を持つ」といった
運にも左右されるようですが‥)シビアではありますけど
プロ野球好きな人にとっては、
興味深く読める内容の本かと思います。